新横田基地公害訴訟団ニュース

第12号  (1996年11月12日)
年内第2陣の提訴を!
原告募集も最終締め切りとなります
被害住民に大胆に呼びかけおおいに原告を増やしましょう

第2次原告募集もいよいよ最終段階になりました。
「静かな眠れる夜と住みよい生活環境」の実現は、米軍横田基地の爆音被害を受けているすべての住民の願いです。
今回初めてアメリカ政府も被告として裁判史上最大の3140人もの原告数で大きな注目を集めています。
また、年内の第2次訴訟にさらに多くの被害住民が参加することが、様々な被害をなす
ために、国とアメリカ政府に大きな圧力になるはずです。
訴訟団に参加されたみなさん!
隣近所、友人、知人など様々なつながりを生かして原告への参加を直接呼びかけてくださ
い。騒音被害を受けていても原告にならなければ、損害賠償は支払われないこと、今回で
原告募集は最終締め切りとなることを話し、ぜひ参加されるようお誘いください。

これからの裁判のゆくえと弁護団の役割
弁護団事務局長  吉田 栄士
4月に提訴してからもう7ヶ月になりますが、まだ裁判期日は入っていません。
アメリカからは、まだこの裁判を受けるかどうかの回答が返って来ていないようです。
今回訪米して、訴状がアメリカに届いていることは確認できました。裁判を受けるかどうか検討しているようです。
今年は大統領選挙だったので、正式回答は選挙結果後になるようです。
弁護団はあらためて対米訴訟の根拠を準備書面で出すことにしています。
アメリカもまじめに検討している様子なので、その材料にしてもらうため、今回も英訳してアメリカにもこの準備書面を送る事にしています。
そして裁判所に対しては、早く第1回の裁判期日を入れるよう要求していきます。
外務省や、大使館、横田基地など行くべき所はいろいろあり、やることは山ほどあります。
しかし、弁護団は今はとにかく第2陣の原告を数多く集めることが先決と考えています。基本は地域担当者にまかせていますが、必要あれば全員が重要な地域や重要な会議に出ることを確認しました。後残された時間は多くありません。弁護団、訴訟団一丸となってもうひと頑張りしましょう。


アメリカには二つの人たちがいる
訴訟団幹事  遠山 陽一
「皆さんは私たちの政府と良く話し合って何事も決めていると言われますが政府は本当の意味で国民を代表していません。」
これは議員のスタッフとの話し合いで私が訴えたことです。
横田の事で言えば、裁判の途中で正当な弁護活動に難癖をつけて弁護士を訴えたこと。沖縄の事で言えば、安保条約が国民はもちろん、国会にさえ相談しないで4月に事実上改悪されたこと。スタッフが最後に私たちの訴えを聞いて「考えが変わった」とコメントしました。持っていった資料も「大変勉強になるので」と言って喜んで抱えて行きました。
「日本とアジアの平和のためにはアメリカは撤退した方がいい」と即座に答えるのはNGOの関係者の人達です。政府関係の人達は、「平和のために駐留している」とまるっきり反対のことを自信ありげに言います。
この違いは先天性からきている面もあると思いますが、情報のルートの違いからくることも多々あると思います。
先の議員のスタッフの人達も「考えが変わった」と言わしめました。ベスさんのように私たちのためにはるばる駆けつけてくれ、何日も共にしてくれた人もいます。アメリカは広い、いろんな人達がいるし、これからも変わります。
基地や演習場がどうしても必要なら、人のいない所はいくらでもあります。


ニューヨークタイムズへの「意見広告」募金にご協力を
訪米団の訪米行動は多くの成果を上げましたが、アメリカ国民の90%以上は、日本の首都東京に米軍基地があり、30万人もの住民が被害で苦しんでいることを知りませんし、信じていません。
アメリカ政府を裁判所に呼ぶためにもアメリカの国民世論に訴えることは重要です。
各方面の多くの団体や個人の皆さんの協力を得て掲載費用500万円募金に取り組んでいます。振込用紙をお送りしますので皆さんのご協力をお願いします。

10月27日付の読売新聞多摩版に意見広告の取り組みが、「米国内の世論に訴えることで、米政府に応訴に踏み切らせることをねらったもの」と紹介されました。


「日米合意」違反は明らか6時前にエンジン始動  [騒音測定結果]
弁護士  土橋 実
今年の8月20日から27日にかけて、横田基地の夜間(午後9時から11時)及び早朝(午前5時から7時)の騒音測定調査を行いました。
基地北側は、瑞穂町の東京土建分会センター、南側は立川市の森田さん宅へそれぞれ騒音計を設置し、訴訟団と弁護団の多数の人が参加しました。
測定の結果、この間夜間は比較的静かだったものの、早朝は基地北側では測定した7日のうち5日、基地南側では7日間すべてにおいて、早朝六時前より飛行機のエンジン音が測定されました。
特に26日、基地南側では午前5時前から、基地北側では午前5時8分から、それぞれエンジン音が鳴り響いていました。日米両政府は「午後10時から午前6時まで、横田基地における米軍機の飛行及び地上における一切の活動を規制する」ことに合意しています。
しかし、今回の測定で「日米合意」に違反していることがあらためて実証されました。
今回の測定結果は、政府やアメリカとの交渉に際して活用するほか、裁判所に証拠として提出する予定です。


ご存知ですかエアコンの取り替え補助  防音工事Q&A
10年以上前に防音工事によって設置されたエアコン、換気扇や台所のレンジフードが故障したとき、国から9割の補助金を受けて取り替えることができます。
これは、「空気調和機器機能復旧工事」と呼ばれています。
予算に限りがあるため、現在のところ昭和50年までに防音工事を完成した人にアンケートを出し、希望者の順から順番に実施しています。
詳しくは、横田防衛施設周辺整備協会(0425-52-6061)に。


訪米報告集ができました
9月8日から16日の「沖縄・横田基地問題訪米団」の立派な報告書が、日本国際法律家協会の努力で作られました。訪米団のエネルギッシュな行動とその詳細な記録や資料が掲載され、訪米行動の成果がにじみでています。お読みください。(一冊500円です)


経過報告
<9月>
14日 埼玉土建入間支部、金子地域群会議
15日 八王子久保山町で宣伝・オルグ
16日 訪米団帰国(記者会見)
17日 弁護団被害班会議
18日 弁護団事務局会議、訴訟団幹事会
21日 八王子世話人会
22日 入間市金子地域説明会
23日 「意見広告」要請文発送作業
25日 弁護団会議
26日 訪米報告記者会見
27日 昭島世話人会
28日 東京都環境保全局職員横田基地見学
29日 八王子久保山町・長沼町説明会

<10月>
1日 弁護団被害班会議、昭島東部地区原告交流集会
5日 八王子石川・小宮・宇津木地区説明会
9日 事務局会議

↑UP ←BACK  NEXT→